弄る (電波時計の取付け①)

フツーのクルマにあってアルトワークスにないもの 「そんなもん、数え切れないほどあるだろっ」がごもっともですが、しばらく付き合ってほしい
クルマのダッシュボードに独立してあった「時計」はいつから消えてしまったのだろう


こんなのが当たり前だった
自分の車歴を振り返っても

初めての新車 CR-X Sir にも

シビックフェリオ Sir にも当然のように

最近では一番最後のMT車となった トルネオ Sir-T にも
これはエアコンの操作部と一体化されていた
(トルネオはアコードの姉妹車)
オプションでもなく標準装備だった「時計」はいつから消えたのだろう ???
オイラの推測では、ナビゲーションシステムが普及し始めた2000年ごろではないか? ナビの画面上には時刻が表示されるし、GPSのおかげでいつも正確な時刻が受信できる。そういえば昔の車載時計はよく時間が狂った

ナビを装着しない場合は、代わりにラジオなどのオーディオに時刻が表示されるようになっていたと思ふ。こうなるとコストがかかるだけの独立した時計を装備しなくなるのは天地自然の理といえよう
(そんなに偉そうに言うコトではないが .... )
最近は超高級車にしか装備されていないようだ

これはレクサス
先日手放した GOLF7の場合も独立した時計はなく

メーターパネル内のインフォメーションディスプレイに時刻が表示されていた
当然ながらアルトワークスに時計などなく

十数万のオプションでナビを装備することで、初めて文明社会の仲間入りができる
ただし
このナビの時計は文字が小さく、コントラストも低いので老眼には非常に厳しいものとなっている
ナビが見づらいといっても、腕時計もあるしスマホもあるし時間確認に不便はないのだが、昭和のおじさんには見やすい独立時計がどうしても必要ということに気づいた
そしてずっと気になっていたエアコンパネル下の小物入れ。ここの四角い部分があまりにも殺風景で何とかならんかと考えていた

スズキはここに何をしようと目論んでいたのだろう ???
「時計が欲しい」と「殺風景を何とかする」という不要不急なニーズを合致させ、前代未聞の「壮大な弄り」をここに実行することにした

緊急事態宣言が下った1月の3連休に、やることが他になかったというのが真相であることは間違いない (`・ω・´)キリッ
まずは「時計探し」から始める
アフターマッケット用の時計も数多くあるのだが、シガーライターや乾電池が電源であったり、イルミネーション機能が省かれていたりとどうもしっくりしない


電波時計機能は魅力的だけど、こんな小さな液晶画面に「日付」や「曜日」まで表示しているので、かえってごちゃついて見づらい。老眼には絶望的だな

サイズ、外装色、機能などを色々調べてトヨタの純正部品「83910-52020」という電波時計に決めた


初代のbBというクルマに装着されていたらしい
早速「モノタロウ」で探してみると ....

なんとこんな値段

ただしこれはトヨタやモノタロウがボッタくっているわけではなく、絶版になった20年も前の新品部品はここまで高騰してしまうということ。むしろいまだにトヨタが純正部品を供給し続けている姿勢を高く評価するべき。当時の定価は5,000円ぐらいだったと推測する
さすがにこの値段では手を出しづらいので「中古品」を探すことにした。故障したとしても安全上なんの影響もない時計なので、安価な中古品で十分でしょう。またステアリングなどと違い滅多に手に触れるものではないため、中古品でも抵抗は少ない。もう20年も前の電子部品なので経年劣化による故障が少々心配だが、信頼のトヨタ品質に賭けるしかない (`・ω・´)キリッ
部品代3,000円 + 送料1,000円 = 4,000円でゲット

自宅に居ながらこんな買い物ができるのだから、世の中はホント便利になったもんだ しみじみ
こういう表示がキチンとしているのが純正部品の良いところ


上から
B(+) 常時電源
E(-) アース
ILL(+) イルミ電源
ACC(+) アクセサリー電源
キボシ端子とハンダ付で配線を自作する

クルマに持ち込んだ時に間違わないように

配線ごとにメモをしておく
プラス電源3つのうち厄介なのが「常時電源」。ほかの2つは過去の弄りからいつでも取り込めるようになっているけど、常時電源すなわちエンジンを切ってキーを抜いても(最近はキーすら使わないが)流れている電源のこと。具体的にはドア開閉でオンオフするルームランプやセキュリティ機器などが該当する。常に電力を使用するため使い方によってはバッテリー上がりの原因になるので、十分な注意を要する。このこともあって純正部品を使うことにした
動作を確認


次は車内での作業となる
しっかり養生しないとキズだらけになるぞ

ここからは気合と根性で引っぺがしていく

メリメリ、パキパキしようが無視してベリベリ剝がす (`・ω・´)キリッ

スッキリ

今までの弄りの痕跡

「グローブボックス照明」と「小物入れ照明」を自作したけど、あと2つは追加できるようにあらかじめ電源を確保してある

さて問題の「常時電源」をどこから取るか?
常套手段であるナビの配線から取ることにした

何度も言うが、内装剥がしはヒビっていてはできない
あとはこの四隅のネジを外すだけだが

これはただのプラスネジたけど

なんじゃこりゃ


こんなの特殊工具がないとダメじゃん
と嘆いていたら想い出した

こういうのがあった

新車購入時に説明を受けたんだ
アダプターやな


無事にネジを外せたので

あとはナビ本体を引っこ抜くだけ
と思ったら


相当数の配線が押し込められていて、とても元に戻せる気がしない

ここは男らしくスパッとあきらめて、別の個所から電源を取ることにした
後で調べたら、この厄介な特殊ネジは「ナビゲーションロックボルト」と呼ばれるもので、お値段はなんと4,730円もする


ネジ2本で4,000円超とは .... ディーラーはこういうところでセコく儲けているんだね
だいたい『ナビの盗難防止が目的』とあるけど、この日本にナビ泥棒なんて存在するのか? 道路情報が随時更新されているスマホのナビの方がよっぽど高機能だし、こんなボッタくりネジは早々に消滅するだろう

引っぺがした内装を家に持ち帰って、いよいよ時計を装着する
~ つづく
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