いよいよ寿命でした

前回からちょうど丸3年経って腕時計の電池が切れたので、あの時計屋さんに電池交換をお願いしに行った
セイコーブライツ 8F32-0320
前回記事
『2018年02月10日 売る気のない時計屋さん』
https://tanshin201205.at.webry.info/201802/article_3.html
購入してからもう20年近く経つので、メーカーはもちろん、ふつーの時計屋さんでも電池交換すら受け付けてくれない。前回記事にも書いたけど永久カレンダーが装備されているので、電池交換+カレンダー設定という技術が必要なのが敬遠される理由らしい。でも根っからの時計職人さんはこういう変態時計を嬉々として受け入れてくれる

この職人さん、仕事のスピードも速い !!!
その場で治せると言っていたけど、1日お預けすることにした。彼の話が長いというのが唯一の欠点と言えよう。ほっておくとずーっと時計の話をし続けてくれる。とても楽しそうに話すのでつい聞き入ってしまうが、これでは時間がいくらあっても足りない
翌日の受取時に自宅で眠っていた腕時計を2本持参した

どちらも古いクォーツ式時計。電池切れで長い間不稼働となっていた。この職人さんならひょっとして生還させられるかもしれない、という淡い期待を抱きつつ ...
腕時計って捨てられないよねぇ

ところが
肝心のブライツは電池交換しても動かないことが判明した

もともと調子の悪かった(経年劣化)秒針を動かす歯車がもう限界に来てご臨終された

ずいぶん前からメーカーも修理受付を断っている製品。もう20年近く動き続けたので大往生でしょう。
時計職人さんからは「頑張って治してみようか?」と提案されたけど、このまま保管することだけにした。
おつかれさまでした

どさくさに紛れて持ち込んだ2本の腕時計だけど

こちらの COACHは既にご逝去されていて治療不可。SWISS Made に期待したが残念

これも20年選手かな
ところが

右側のセイコープレサージュはなんと蘇生された

職人さん曰く2009年に一度この店で電池交換した記録が残っているらしい(オイラは覚えていない)
この電池が3年後くらいに切れてそのまま10年近く放置されていたにも関わらず ......
型番9539-6020 オールチタン製(のぞく裏蓋)のクオーツ時計。いかにもバブル期の腕時計という絢爛さ。開発資金が潤沢にあった時代なので、めちゃくちゃコストをかけて作られている。1988年発売の商品だが、ムーブメントは年差+-20秒(月差ではない)というスーパークォーツ並みの高機能。現在のグランドセイコーの最高品質クォーツでも年差は+-10秒程度、しかも30万円以上する(9Fキャリバー)。30年前に既にこの技術があったということか。さすが日本製



チタンベルトもすべての角が面取りされているという贅沢さ。腕にはめていてもワイシャツの袖口を痛めない(擦切らない)




磁石などで時間が狂わないアンチマグネチック構造も付加されていて10気圧防水仕様。当時はまだ珍しかったサファイヤガラスが使われていて、風防にはいまだに小傷ひとつない (`・ω・´)キリッ
楽しかったバブル期を彷彿させる


しばらく使ってみようっと

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